丹波栗や丹波篠山黒豆の産地として有名な丹波篠山市、この地が誇るもうひとつの銘品が「丹波焼」です。平安時代の終わりから鎌倉時代の初め(12世紀後半)に誕生したと言われている丹波焼は、瀬戸焼・常滑焼・信楽焼・備前焼・越前焼と共に日本六古窯に数えられ、850年に渡る長い歴史と伝統を継承しながら今日に至っています。
「丹波焼」の取扱いが決まったのは昨年の10月でした。日頃お世話になっている唐津焼作陶家の小島さんに追加作家を相談したことがキッカケとなり、丹波に優れた作品を創る名工がいるとのことで、ご紹介いただきました。最終的には、小島さんにもご同行いただき、兵庫県は丹波篠山の窯元を訪ね、快諾のお返事をいただき今日に至ります。
お一人目の作家は今西公彦(いまにし まさひこ)さん。
古丹波を愛し、日々山を歩き、古窯跡を訪れ、陶片や土を採取し丹波焼の源流を探求されています。独自の感性と技術から生まれる造形は従来の丹波焼に留まらず、黒丹波や白丹波といった新しい丹波焼の作品も発表されています。丹波焼に新たな息吹を吹き込む新進作家として注目されている作家です。
お二人目の作家は大西雅文(おおにし まさふみ)さん。
伝統的な技法を継承しながらもワイルドで勢いのある作品を多く作陶されています。特に伝統的な登り窯を使い、丹波の土と顔料を使った「赤丹波」といわれる作品は独創的であり唯一無二の作風となっています。日本のみならず海外においても展覧会を開催し、丹波焼の新たな可能性を探り作陶を続ける人気の作家です。
丹波焼は日本を代表する陶器産地として有名です。抹茶椀などの茶陶もつくられていますが、飯碗・茶器・花器など暮らしの器が主につくられています。飾り気のない素朴さ、落ち着いた雰囲気、土の温かみ、素朴でありながらも存在感ある佇まいが魅力です。お二人の個性溢れる丹波焼を是非ご覧ください。
・今西公彦さんの作品はコチラより
・大西雅文さんの作品はコチラより